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ひとりごと【アジアアロワナ専門店 ラフレシア】

VOL .12



プラチナアロワナ



ラフレシア展示中のプラチナ

最近多くのお客様からプラチナに関するお問い合わせ、相談を多く頂きます。
これは各熱帯魚書籍にプラチナ個体を掲載して頂いた事と店内に個体を展示し、実際に個体を見て頂く機会が出来た事によるものだと思っています。
とてもありがたく思いますし、皆様に個体を紹介出来る事を嬉しく思います。

純粋に個体に関する価格や色に関する質問も頂くのですが、正直相談の多さには驚きます。
店頭での相談、電話やメールでの相談など様々ですが、質問の内容は以下の様な事が多いです。



*「プラチナを飼育していますが、購入時と色に変化があり通常のグリーンになったのですが・・・。」

*「プラチナとプラチナタイプの違いを教えてください。」

*「プラチナは黒水槽で飼育は出来ないのですか?」

*「何匹かのプラチナタイプグリーン(20〜30万円)を数匹購入したのですが、すべて色は戻ってしまいました。もう少し高額(40万円)の個体を買おうかと思うのですがどうでしょうか?」

*「何かと何かの混雑種やハイブリットなのですか?」



一人のアロワナ好きとして多くの相談に対し、複雑な心境になっている事は否定できません・・・・。
数年のアロワナ飼育経験をお持ちの方やホームページを含めラフレシアにご来店頂いている方には僕の気持ちを察していただけるとも思っています。

正直今回の「ひとりごと」に、この事を取り上げるべきか悩みました・・・。
それはこの内容を読んで不快に思われる方も全国には多くいると思いますし、現在飼育中のアロワナ達への愛情に変化がでる可能性もあると思うからです。
しかし、今の複雑な気持ちを維持してお客様とお話をする事に疑問を感じますし、多くの誤解や疑問にお答えする義務があるとも思っていますので今回の「ひとりごと」に掲載する事に致しました。



僕はラフレシアにご来店のお客様に「アロワナは何を飼育されているのですか?」とお聞きする事がありますが、今まで10数名の方から「プラチナを飼育しています。」との返答を頂いた事がありました。

お話を伺うとプラチナタイプとプラチナの違いをご理解頂けていない為に起こる誤解である場合が多いのですが、プラチナと信じて飼育されている個体がプラチナでない事には問題が生じます。

勿論プラチナタイプと販売されている中に本物のプラチナが居る可能性が無いとは言い切れませんし、本物のプラチナが将来どの様に変化するかも100%の補償はできないでしょう・・・。

ただ現時点で分かる範囲でのプラチナの詳細を正直に、できる限り正確にお伝えする事が出来れば「色が戻った。」「プラチナではなかった・・・。」と言う悲しいお話を耳にする事が減ると信じています。

誤解して頂きたくないのは決してプラチナタイプを否定する訳ではなく、あくまでもプラチナタイプとプラチナの違いを知って頂き、飼育を楽しんで頂きたいと思っています。


ディナミカカプアスにて飼育されているプラチナ(50cm)
プラチナの見本の様な個体で目以外はヒレの先まで真っ白です。
昔はこの個体が欲しくて欲しくてたまりませんでしたが、どう交渉しても買える金額に至る事はありませんでした(笑)。インドネシアへ行くと必ずこの個体を拝んで帰ってきます。
プラチナの主な特徴

*基本的に環境による色彩の変化が無い

プラチナ個体はブラック水槽、流木やピートを用いた水槽などで飼育しても、殆ど色彩に変化は現れません。PHや硬度などによる色彩も殆ど差が出ないようです。

*人工的に作られた個体ではありません。

養殖場などで人為的に交配を行い作り出したのもではなく、あくまでも偶然の産物です。
当然グリーン、バンジャール、紅金、過背金、紅龍共にプラチナが出現する可能性はあると思いますが、全世界の生産量から考えてもグリーンにプラチナが出現する事が多い様です。

*出現は予測不可能

出現率は恐らく1/100000以下の確立であると思われます。勿論明日池上げを行なって数匹採れる可能性もありますが、向こう10年1匹も出現しない事もありうると思われます。輸入量の多いブラックアロワナ・シルバーアロワナにさえプラチナの出現は低いです。

*遺伝はしない?!

アルビノなどは遺伝により子孫にその色彩を残す事は可能ですが、プラチナの場合はプラチナの親から採取される物ではなく、全くのノーマル個体から採取されます。
仮に今回プラチナを生んだ個体がいても次回は通常個体が出るって事です・・・・。残念ながら・・・。

*鱗に透明感がある。

通常の個体に比べると鱗の透明度が強く、透き通った感じです。成長に伴い、鱗が厚くなる為に白さが増してくるようです。

*奇形が出現する可能性が高い。

残念ながらプラチナには奇形が出現する可能性が強く、主に頭部に現れる場合が多い様です。
これはプラチナが遺伝子の異常により出現する為だと思われます。



アジアアロワナ
5cm程の個体ですが、良く見ると通常の個体とは色彩が違う事が判ります。
*ちなみにこの画像からは判別出来ませんが・・・。
ぶら下げている卵の色も若干違う色彩を有している場合が多く、多少白みが強いです。

上の個体とは違うプラチナのアロワナですが、鱗はかなり近い色を有しています。後方三ヒレ、胸ビレは透き通っていますが成長に伴い白く変色してきます。この段階で黒水槽で飼育しても全く成長に影響が出ることはありません。

上の個体の成長過程の画像です。基底燐にはほぼ光沢が入りました。5列目は完全に巻き上がり頭一列黒く見えますが、現在はすべて巻きあがっています。通常の個体より頭部が丸い事が分かると思います。

*白砂を敷いていますが、深い意味はありません。この水槽しか空いていなかった為です(笑)。

25cmのプラチナ水槽を移動した時に上から撮影した画像ですが、巻き上がりが確認できるかと思います。胸ビレは白くなってきていますが、尾ビレの先端は赤い色を有しています。これは元がバンジャールレッドの為で成長の途中である程度の色彩変化はあると思われますが、完全に消失する事は無いと思われます。

この個体は上顎が消失してしまった個体です・・・・。顔以外はパーフェクトな個体でとても綺麗な個体でした。

カリマンタン島で見つけた紅龍のプラチナ(18cm)ポンティアナのマニアが飼育中の個体をお宅訪問して撮影しました。顔やヒレなどを見ていただければ元が紅龍である事が分かるかと思います。ん〜画像は悪いですが、綺麗な個体です。

シルバーアロワナ(60cm)のプラチナ。水槽は暗くピートを用いていますが、その白さに変化はありません。ヒレの先まで真っ白です。池で飼育されている為にこれ以上の撮影は困難でした。

背中にはこれだけ光沢が有るにも関わらず、頭部には光沢があまり見れません・・・。こうやって見てみると首から後ろは違う魚みたいです(笑)。
燐框を確認できると思いますが、これは鱗が透けている為で成長に伴い消えてくると思われます。

6cmのほど個体ですが、首周りから白く変色してきます。この変色が徐々に後方に広がり徐々に全身を覆います。

上の画像の約一ヶ月後(7cm)です。上の画像と見比べると頭部の光沢が広がっている事が良く判ると思います。この光沢は他の部分には一切出てきていません。通常のアロワナではこの部分からの色彩の変化は無く、不思議な感じです。


何となくでもプラチナがどの様な感じのアジアアロワナかご理解頂ければ、嬉しく思います。
勿論ここに掲載した事がすべてでは無いでしょうし、違ったタイプの個体も存在すると思われます。なにぶん個体が少ない為に多くの個体を見る事が容易ではありません・・・・。僕もまだまだ勉強中にありますし、もっと多くの個体を見て機会があればご紹介したいと思います。




お近くにお越しの際は是非ラフレシアにご来店下さい。実際に個体を見ていただき、この不思議なアロワナの魅力を感じていただければ幸いに思います。







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